風に吹かれて

風に託すのは遠き夢 風に囁くのは儚き恋 風は形のない遠い記憶…

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冬の森…長沢谷へ

谷の向こうに見えるのは、雲取山かしら?たぶん、そうだと思う。
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名栗沢のトチノキが、樹間にひときわ高く聳えているのが目に留まる。
冬枯れの森では、こんなに見渡しが良いものかと驚いた。
新緑の頃は、林道からはまったく見えないのだった。
今日は、登って行かなくても、その姿がよく見えたし、全体の姿を見ることが出来る。
幹周りが5.8メートルの巨大なトチノキで、下に立つと巨大な根元と幹ばかりが目に入って、
樹高がどのくらいあるのか見当が付かなかったけれど、こうして全体の姿を眺めると、改めてその木の気品ある美しさを感じることが出来た。
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雪の林道が、カーブしながら続いている。太陽が燦燦と降り注ぎとてもよい天気だった。
雪の表面が、キラキラと光って見えた。
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しばらく行くと、鍛冶小屋窪のトチノキが、向かいの斜面にひときわ大きく聳えているのが見えてきた。
威風堂々としたその姿、この樹の幹周は、5.9メートル、樹高は25メートルだそうだ。
他の雑木林を抜きん出て、聳える姿は逞しく美しい。
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林道の高度を上げる度に、だんだんと近づいてくる、その木を眺める。
落葉樹が葉を落とす冬は、巨樹を探すのに、いい季節なのかもしれないと思った。
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青空に白い雲、振り返る景色もまた格別だ。
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さあ、ここから、長沢谷へ降りてゆく。いよいよ、あのカツラに逢える。もし、行けそうなら、象の足のミズナラを見てこよう。わたしの心はワクワクしたと同時に緊張した。
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谷川に続く道は、思ったよりも雪が積っていた。滑らないように気をつけなくちゃ…
降り口に、ちょうどいい太さの枝が数本、立てかけてあった。
きっと、登山者のために用意されているのだと思った。その中の1本をお借りする。
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動物の足跡かしら?点々と続いてる。木々の陰も青く伸びる。
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15分も下れば、長沢谷に降り立つ。昨年の台風の被害だろうか?
谷川を渡る丸太の橋がなくなっていた。趣のある橋だったのでとても残念なことだった。
変わりに、真新しい橋が架かり、雪が降り積もっていた。
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長沢谷には、陽射しが零れる。燃えてるみたいに美しい…オレンジの暖かな光が眩しくて。
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川岸の樹が、何だか美しいフォルム。たおやかで女性みたい…水の妖精かしら。
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流れの中の岩に、薄い氷が張っている。まろやかな形が美しい。
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半透明に透き通っていて優しい形、氷の妖精…
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自然は素敵な芸術家だと思う。
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雪の向こうに、逢いたかったカツラの巨樹が佇んでいた…
逢いたくて、ずっと、逢いたくて、夢にまで見ていた樹。
本当は錦秋の季節にも逢いに来たかったんだけれど、やっと来れたね。
わたしは、巨樹の側に歩み寄った…
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やはりあなたは、何かを見守るようにこの谷に佇んでいた。
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その優しげで力強い姿が、わたしを見つめてくれた。
『よく来たね。』そう言って微笑んでいるように…
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そして、その巨樹の根元には、ちいさな、ちいさな芽が、春を待っていた…
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ふかふかの、さらさらの雪…パウダースノーって感じ。
雪の上に、散った木の葉や、木の実、
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小枝を並べて、ちいさな冬の森…♪
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もう少し時間があるから、やっぱり象の足のミズナラに、逢いに行きたくなった。
わたしは、登山道を離れて、ミズナラが佇んでいる少し奥まったところまで、山の斜面を登っていく。
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やがて目の前に、あの巨樹が現れた。
だけど、様子が変だった。巨樹の太い幹は三本に枝分かれしていたが、そのうちの1本が、折れてしまっていたのだった。
痛々しい光景だった。あんなに美しい姿だったのに…
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これも、自然の姿なのかもしれない。何百年も生き抜いたミズナラの巨樹は、その形を変えた。
わたしは、在りし日のミズナラに逢えた事を感謝したのだった。
そして、枝を1本失ったけれど、堂々と聳えているミズナラに感動した。
まだまだ、あなたは生き抜くよね。厳しい自然に耐え抜いて、きっと、生き続けてくれると思った。
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巨樹を訪ねるようになって、わたしは、勇気を貰った気がする。
昔の弱虫のわたしは、きっと、もういない…
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痛々しく裂けた幹…でも、雄々しく空を仰いでいる。
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遠くの山並みを見つめているのね。
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折れた幹さえ、立派だった。
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パノラマで合成してみた。
 ♪静けさに勝る強さは無くて、心の中で何を待てばいい…
巨樹を見ていると、拓郎の「流星」のフレーズが、いつも浮かんでくる。
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タイムリミットだった。わたしはミズナラの巨樹に触れながら、「元気でいてね」と、呟いた。
「また、来ます。」今日は、風雪に耐えて生き抜く、あなたに逢えて本当に良かった。
与えられたひとつの場所で、生き抜く強さ、すべてを受け入れ、生きてゆく勇気、そして、じっと見守って生きる優しさを、わたしは、この樹から教えてもらった気がする。

名残惜しいけれど、わたしは、森の木々に別れを告げて下山を開始した。
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長沢谷のカツラよ。また、逢いましょう。団扇のような、ちいさな葉が芽吹く、萌黄色の季節に…
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桔梗(sizuku)

Author:桔梗(sizuku)
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