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風に吹かれて

風に託すのは遠き夢 風に囁くのは儚き恋 風は形のない遠い記憶…

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結願の寺、続き…

巡礼の旅、次の目的地は菊水寺、長閑な里道を車は走り行く。
わたしは、車窓に釘付けになる。
黄金色の田圃がどこまでも続いていたり、休耕田にコスモスがたくさん風に揺れていたり、小さな曲がり角に、ヒャクニチソウの花が色とりどりに咲き誇っていたり、田圃の片隅に緋色のケイトウや彼岸花が燃えていたり…
その度に、「あっ、綺麗!」とか、「うーん、絵になる光景!」なんて言っているものだから、アイリスは気がきではないらしく、『ごめん、今、悪いけど止まれないよ。』と言った。(^^ゞ
わたしは、「ううん、いいよ。気にしないで。」と言いながら、車窓から1枚撮って見たりする。ふふ、飛ぶような風景(笑)
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緩やかにカーブして行く道の傍らに駐車スペースがあり、三十三番札所の文字が刻まれた石碑が現れる。アイリスが車を止めている間に、わたしは外に飛び出した。「ねぇ、チョッと撮って来ていい?」
『はいはい、どうぞ、行って来てください。』アイリスは半分呆れながらそう言った。
「すぐ帰ってくるからね。」わたしは、走って撮りに行った。
まず、大きな木が佇む道。
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陽射しに、夏の名残りを燃やしているような赤いカンナの花
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木洩れ日に咲いた紫苑の花
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百日咲き続けたのかな?百日草の、少し色あせたショッキングピンク
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飛び石に舞い降りた、2枚の落ち葉

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そして、カーブした道のその先の風景がちょこっと見える里道
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「ふー、お待たせ、気になるものみんな撮ってきたよ。」とちょっと息を切らせて戻ってくると、アイリスは『お疲れ!早いね。』と笑った。
そして、二人して、参道の石畳を踏んで行く。
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奥まった所にあるお寺の作りは、今までと違って土間のような感じの場所があり、そこから一段高く座敷が広がっていた。開け放たれた障子の向こう側には緑のそよぎが心地よい。
「何だか開放感があるね。」『静かで、とってもいい感じ…』
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お参りを済ませ、御朱印をいただくために、御朱印帳を納経所の住職さんにお渡しした。すると、住職さんは、その御朱印帳を押し頂いて軽く会釈をしてくださった。こんなふうに丁寧に、御朱印帳を扱われたのは初めてだったから、上手く言えないけれど何となく心みたいなものを感じてしまった。

とても綺麗に掃き清められたお庭で、しばし休憩をさせてもらった。
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カメラもベンチで休憩(^_^)

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さあ、次は、いよいよ、最後のお寺、三十四番札所、水潜寺
少し離れた場所にあって、隣町の皆野町まで移動しなければならない。
車は、だんだんと山奥に入っていく。やがて民家も途切れがちになり川音だけが響いている。そろそろかなと思う頃、水潜寺に着いた。
川の流れはとても清らかだった。
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山門には、零れるような萩の花
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百観音が迎えてくれる。
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このお寺は結願(けちがん)の寺と言って、秩父霊場34箇所中、最後の34番目のお寺で、全て回り終え、ここの滝で身を清め、俗世界に戻っていくのだそうです。それで寺の名前も水潜寺なのだとか。
わたしたちは、禊は出来ないけれど、願いが結ばれるというので、お参りをした。
わたしは、「子どもたちがみんなそれぞれに幸せになれますように…」とお願いした。
すると、隣で、アイリスは、『父と母が、いつまでも幸せで暮らせますように…』と、願い事を口にした。
何だか、胸が熱くなってしまった。。。アイリス…あなたったらまた、泣かせるのね(^^ゞ
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帰り道、夕暮れの淡い光の中を家路に着いた。遠くに武甲山が見えて、田んぼがどこまでも続いていて、いい光景だなぁと思って見つめていたら、アイリスが車を路肩に止めた。
『おかあさん、写真撮りたいんでしょう?撮ってきていいよ。』
「えっ?いいの?あなたは撮らないの?」と言うと、アイリスは、
『うん、わたしは、もういいわ。今日はいっぱい撮ったもの』と答える。
「そう、じゃぁ、急いで撮ってくるね。ありがとう。」
わたしは、走っていって、カメラを構えた。
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そして、もう一箇所、アイリスが立ち寄ってくれた場所があった。
それは、32番札所からの帰りに見た、コスモス畑になっていた空き地だった。アイリスは、わたしが撮りたそうにしていたので、わざわざ帰りがてら少し回り道をしてくれたのだった。
わたしは、娘のさりげない優しさが嬉しかった。
「ありがとう、わざわざ、遠回りしてくれたの?」
『ううん、帰り道だから寄ってみたの。ごめんね、さっき寄れなくて、もう日暮れになっちゃったね』
「いいえ、夕暮れ時のコスモスって、より、優しげでわたしは好きなのよ。」そう言って、わたしは、田んぼに寄り添うようにカメラを構えた。アイリスもカメラを持ち出して、夕陽にやわらかく、浮かび上がったコスモスたちを撮っていた。
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そして、アイリスと撮った最後の写真。
稲の穂が柔らかな夕映えの中でさらさらと鳴っていた。
結願を果たした帰り道…それは、限りない優しい時間だった。
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桔梗(sizuku)

Author:桔梗(sizuku)
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日々の想いや、懐かしい思い出などを綴っています。
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