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風に吹かれて

風に託すのは遠き夢 風に囁くのは儚き恋 風は形のない遠い記憶…

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蛍の宵

今年も蛍が見たいと思っていた。
一昨年と昨年、ネットのお友だちのむじなさんの高野倉で蛍を見せていただいた。
(その時の事は、サイトの方にアップしてありますのでよろしかったらどうぞ。文章は長いですので、蛍の写真だけでもどうぞ。)
高野倉夢蛍http://www.geocities.jp/yhwsn893/menuu/Untitled-anther2.htm 
高野倉夢蛍2006夢で逢いましょうhttp://www.geocities.jp/yhwsn893/menuu/yumehotaru1.htm

長閑な田園風景が広がる高野倉はとても懐かしい故郷を想い起こさせる里山だ。
宵闇が辺りを包み、里道に外灯の明かりがポツン、ポツンと点り始め、水を張った田んぼに物悲しく映る頃。
田の縁を流れる川に、無数の青緑の光がぼんやりと瞬きながら浮かび上がる。
そして、ふわり、ふわりと浮遊してあたり一面がその光に包まれる…。
川面に儚く舞う蛍、本当に美しく幻想的な光景なのだった。
むじなさんから、今年も『蛍が飛び始めましたよ』とのメールをいただいていたのだけれど、急な用事が重なってとうとう伺うことができなかった。とても残念だったけれど、こちらにも蛍が見れる場所がある。
むじなさんの所に比べると、本当に少なくて数えるほどの蛍が見られるだけだけれど…。
去年見つけたその場所に、今夜、ちょっとだけ行って見ることにした。もうすぐ午後9時になろうとしていたけれど、真っ暗な闇の中で、賑やかにカエルたちが鳴いていた。
わたしは、迷わず水田の中に続く細い畦道を進んだ。
シロツメクサが咲き続く道…柔らかく靴底に草の感触が伝わってくる。
どことなく匂い立つような夏の宵の香りが流れてくる。
漆黒の夜空には大きく北斗七星の七星が瞬いていた。
わたしの歩く気配に、一瞬、カエルたちは鳴くのを止めたけれど、すぐにまた、賑やかな合唱になる。
いったい、この小さな田んぼに何匹のカエルがいるんだろうと思うくらい大きな声ですぐ近くで鳴いている。
田んぼの中を覗いても、暗くて何にも見えないけれど、カエルたちが、ひしめき合いながら鳴いている光景が浮かんできて思わず笑ってしまった。
田んぼの脇には小川が流れ、数本のミズキやネムノキが茂っていた。
そんな木々のシルエットが宵闇に浮かび上がる。

「あっ!蛍…」それは、最初の小さな灯火だった。
ふわりと瞬きながら、川岸のミズキの大きく枝を広げた枝先に止まり、滲むような緑の灯りを燈しているのだった。
やがて、田んぼの中で、もうひとつ、川面にかぶさるように茂った草の上で、もうひとつ、互いに呼び合うように瞬きだした。
そして、すーっと、流れるように飛ぶ光…。
それは、あまりにも静かに、優しく流れて、何となく、わたしの胸の中に吸い込まれていくのではないかと思えた。
きっと、蛍は、わたしの心の中に流れてきたのだと想う。
だって、何ともいえない気持ちになって、胸がキュンとしたもの。

ずっと見ていたい…と、そう思ったけれど、わたしは、一段と高く鳴くカエルたちの声に見送られ、その場を立ち去った。
今年最初の蛍…夢のように美しく儚い光を、あなたにも届けたい。
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コメント

やはり我慢できずに見に行ったんですね(^_^)
こちらの源氏はもう数匹しか光っていませんでした。
源氏は低調でしたが家の前の葦の茂みには平家がいつになく豊作。
源氏に比べるとかなり地味ですがこちらも趣があっていいですよ。
また来年皆さんと楽しめるといいのですが。

PS.お体大切に~

平家でしょうか?

むじなさん、こんばんわ。はい、ちょっとだけ行って見ました。
30分で帰る約束なので、ほんのちょっとだけです~(^^ゞ
こちらでは、6月下旬から7月上旬が見頃とのことでした。青梅の蛍は、ゲンジじゃなくてヘイケなのかしら?むじなさんのところでも、今度はヘイケが見れるんですか?
今年は、行けなくて残念でした。夜なので中々出かけずらいです。
体は、あんまり痛むから、先日仕事帰りに病院へ、先生曰く、「たぶん、ヒビが入ったんでしょう。まぁ、じっと安静にしてれば、1ヶ月もすれば治りますよ」ですって。
でも、今日になって、だいぶ痛みが軽くなってきたみたいだから、大丈夫そうですよ。ご心配ありがとうございますm(__)m
1ヶ月も安静なんて、わたしには無理というものですよね(笑)

胸キュンです

sizukuさん、こんばんは。
むなじさん、はじめまして。
「高野倉夢蛍」「高野倉夢蛍2006夢で逢いましょう」、読ませて頂きました。
「高野倉夢蛍」はちょっぴりせつなくて、「高野倉夢蛍2006夢で逢いましょう」ではsizukuさんのこ心の動きが手に取るように伝わりましたよ。
やさしくて温かな手のひらにある蛍・・・
丹沢山で拾ったブナの実を手のひらに置いてもらった事・・・
重ねてみてしまいました。

亜紀さんへ

亜紀さん、こんばんわm(__)m長い文章を読んでくださってありがとうございます。
むじなさんは、とても気のいい里山のお仲間さんです。一緒にいると、何だか安心した気持ちにさせてくれる不思議な人です。わたしの中では(じゃじゃ丸さん、なんですけどね)
秋色の丹沢山で、ふと拾い上げたブナの実…そっと、亜紀さんの手のひらに、乗せてくれたんですね。『ほら、ブナの実だよ…』って。素敵な思い出ですネ。わたしにも、覚えがあります。晩夏の奥多摩で、通り雨に濡れてずぶ濡れになった時のことです。コロンと薄暗い渓谷に転げ落ちたトチの実を、『ほら、トチの実だよ…』って、乗せてもらいました。
その時のトチの実…かなり縮んでしまったけれど、今もドレッサーの引き出しの奥にひっそりと眠っています。

今も宝物ですね

sizukuさん、こんばんは。
手のひらに置かれたブナの実。
砂浜を裸足で歩いて、拾ってもらった貝殻・・・
今も大切な宝物です。

渚の白い貝殻…

砂浜を、両手にサンダルを持って、つたい歩く…
打ち寄せる波が砂浜を洗っては引いてゆく
素足を濡らしながら波打ち際をどこまでも歩いた
時々、振り向くと、そこには、いつも優しいあなたの笑顔が見守っていてくれた
幸せだった日々、しあわせに包まれていた時間、
それは遠い記憶の中で、いまも輝きを放つ宝物…

亜紀さん、素敵な想い出を聞かせてくれてありがとう…

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桔梗(sizuku)

Author:桔梗(sizuku)
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